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「和牛甲子園」に向けて
広島県立西条農業高等学校 畜産科の取組み

2024年10月31日(木)、広島県立西条農業高等学校の畜産科の生徒さん14名が弊社を見学に来られました。
畜産科のみなさんは今、「和牛甲子園」に情熱を注いでいます。
「和牛甲子園」とは、全国に300余りある農業高校の生徒たちが育てた和牛を集め、飼育の成果や肉質を競う大会です。
西条農業高等学校は、2022年のこの大会で、和牛肥育の取組内容が高く評価されて、見事最優秀賞に輝いています。
肥育の秘訣は賀茂鶴がお分けした「赤糠(あかぬか)」だと言います。
酒米を精米したあとに残る「糠」。赤糠は米のもっとも外側の削りかすで、茶色い色をしていることから「赤糠」と呼ばれています。
赤糠にはオレイン酸 が多く含まれ栄養価も高く、牛も好んで食べるそう。
オレイン酸は牛脂の口どけの指標とされる脂肪酸の一種で、常温でも溶けだすため、口どけが良くなるとされています。
巨大な精米機から出てきた、まだ温かい「赤糠」に皆さん興味津々です。
弊社の糠は、飼料のほか、製菓材料やこめ油の原料として出荷されますが、一部は廃棄します。しかし業界全体ではかなりの量が廃棄されていると言います。
優良な飼料として活用される道が開ければ、牛にも環境にも優しい持続可能な取り組みとなります。
普及するためには、糠を保存性や利便性の高いペレット状にすることが理想ですが、それはまだこれからの課題だそうです。

糠のできる現場を見学した後は、酒蔵の中をご案内しました。
高校生の皆さんにはお酒の試飲の代わりに、育成中の麹を試食してもらいました。硬くてぼそぼそした食感ですが、普段食べているお米とは異なる甘い味に驚いた様子でした。

ご見学くださりありがとうございました。
和牛甲子園は、2025年1月に開催とのこと。
ご健闘をお祈りしています。

(2024年11月13日)

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